管理栄養士 佐藤礼美氏に聞く、ジュニアアスリートの栄養管理と補食の重要性

管理栄養士 佐藤礼美氏に聞く、ジュニアアスリートの栄養管理と補食の重要性

2024.09.25

株式会社エイジェックスポーツマネジメント
スポーツ振興事業部 スポーツサイエンスチーム
管理栄養士
佐藤礼美様

-プロフィールー
小学2年生から高校までバレーボールに打ち込み、高校3年のときには春の高校バレーとインターハイで優勝を果たす。その経験から食事の重要性を実感し、大学で管理栄養士の資格を取得。卒業後は病院での食事管理、フィットネスクラブでの栄養指導、高校での食事指導など幅広い経験を積む。現在は、株式会社エイジェックスポーツマネジメントに所属し、同社の男女野球部やアカデミーチーム、中学生アスリートなどを対象に栄養指導を行い、若手アスリートの成長と競技力向上をサポートしている。

成長とパフォーマンスを支える栄養の力

――ジュニアアスリートにとって、栄養管理はどのように重要なのでしょうか?

成長期にある子どもたちは、成長に必要な栄養に加えて、スポーツ活動によって消費されるエネルギーと栄養素を補う必要があります。適切な栄養摂取は、身体の成長を促進するだけでなく、競技力の向上や怪我の予防にも直結します。特に、エネルギー源となる炭水化物や、筋肉の成長と修復に欠かせないタンパク質の摂取が大切です。これらの栄養素が不足すると、成長が遅れたり、パフォーマンスが低下したりする可能性があるので注意が必要ですね。

――炭水化物の重要性について、詳しく教えていただけますか?

炭水化物は体内でグリコーゲンとして貯蔵され、必要に応じてエネルギーとして利用されます。適切な量の炭水化物を摂取することで、長時間の運動や高強度の運動を持続することができるようになるのです。また、脳の主要なエネルギー源でもあるため、集中力や判断力の維持にも重要な役割を果たします。

ジュニアアスリートの場合は、成長に必要なエネルギーに加えて、運動で消費されるエネルギーも考慮しなければなりません。ただし、単に量を摂ればいいというわけではなく、消化のしやすさやタイミングもしっかり考えて摂取したいですね。

――タンパク質の役割についても教えてください。

タンパク質は、筋肉の成長と修復に不可欠な栄養素です。ジュニアアスリートは成長期にあるため、一般の子どもよりもタンパク質の需要が高くなります。特に、成長期のアスリートは、より多くのタンパク質が必要となるでしょう。

さらに、タンパク質は筋肉だけでなく、骨、皮膚、毛髪など体のあらゆる組織の構成要素となるのに加えて、ホルモンや酵素の生成にも関与し、免疫機能の維持にも重要な役割を果たします。しかし、毎日の食事だけでは十分に摂ることが難しい場合があるので「補食」をお勧めしています。

正しい補食で実現する最適なコンディション

――「補食」とはどのようなものですか?

補食とは、3食の主な食事以外に摂取する栄養補給のことを指します。特にジュニアアスリートにとっては、3食だけでは必要な栄養素やエネルギーを十分に摂取できないことが多いため、補食が重要な役割を果たすのです。

補食の目的は、不足しがちな栄養素を補うことに加え、運動前後のエネルギー補給、そして疲労回復を促進することにあります。たとえば、練習前のエネルギー補給として炭水化物を摂取したり、練習後にタンパク質を補給して筋肉の回復を促進したりするといいですね。「補食」を上手に活用することで、ジュニアアスリートの栄養管理がより効果的になると考えています。

――補食のタイミングはいつごろがいいのでしょうか?

補食のタイミングは非常に重要なポイントです。特におすすめしたいのは、運動の前後30分ですね。運動前の補食は、エネルギー源となる炭水化物を中心に、消化の良いものを選ぶとより効果的です。これにより、運動中のエネルギー不足を防ぎ、パフォーマンスの維持や向上が期待できるのです。
一方、運動後の補食は、筋肉の修復と成長を促進するタンパク質を中心に摂取するとよいでしょう。運動後30分以内にタンパク質を摂取することで、筋肉の回復が効果的に進むと言われています。ただし、これはあくまで目安であり、個人の体調や運動強度に応じて調整する必要があることを忘れないでくださいね。

――補食を継続的に摂取するコツはありますか?

補食を継続的に摂取するためには、何より「食べやすさ」が重要だと考えています。いくら栄養価が高くても、味や食感が好みでなければ長続きしないでしょう。特に子どもたちの場合、好き嫌いがある子もいるでしょうから、本人の嗜好に合わせた食品選びが大切なのです。
また、携帯性も重要なポイントですね。学校や練習場所に簡単に持っていけるものを選ぶことで、必要なタイミングでの摂取が容易になり、栄養補給が身近なものとなるのです。こうした点に気をつけることで、長期的な補食の習慣化が可能になると思いますよ。

ATHTORYが提案する新しい補食のカタチ

――運動前の補食について、具体的にどのようなものがおすすめですか?

運動前の補食は、主にエネルギー補給が目的となるので、消化吸収の早い炭水化物が適しています。たとえば、バナナやおにぎりなどですね。しかし、これらは時期によっては常温での保存が難しい場合もあります。そこでおすすめしたいのが、ジュニアアスリート向けに開発された製品です。

ATHTORYの「ブーストスナック」は、もち米を主な材料として使用しており、エネルギー補給に適した設計になっていますし、常温での保存が可能です。味も好みに合わせて「シロゴマ」と「エビ」から選ぶことができるので、このような製品は、必要な栄養素が計算されているので、忙しい子どもたちにとって便利な選択肢となるでしょう。

――運動後の補食ではどのような点に注意すべきでしょうか?

運動後の補食で最も重要なのは、タンパク質の摂取です。運動で消耗した筋肉を修復し、成長を促進するためには、できるだけ早くタンパク質を補給することが望ましいですね。運動が終わってから30分以内の摂取が理想的です。そのときの食品はプロテインドリンクや、ゆで卵などが選択肢となりますが、ATHTORYの「リカバリーバーグ」のような、タンパク質を中心に設計された製品も効果的といえるでしょう。時間や場所を気にせずに摂取できるのは、こうした製品ならではの利点ですね。ただし、補食だけでなく、その後の食事でもしっかりとタンパク質を摂取することが大切だということも強調しておきたいです。

――最後に読者の方へメッセージをお願いします。

ジュニアアスリートの成長と競技力向上には、適切な栄養管理が欠かせません。
特に補食は、子どものすこやかな成長と、スポーツのパフォーマンスを両立する上で重要な役割を果たします。
ATHTORYの「ブーストスナック」や「リカバリーバーグ」を活用することで、より効果的な栄養管理が可能になるでしょう。
ジュニアアスリートの皆さんには、自身の成長と競技力向上のために、補食の重要性を理解し、日々の生活に取り入れていただきたいと思います。